年末年始の連休が終わって今日で2日目。今日は、お正月の贅沢料理で疲れた胃を休める七草粥とコーヒーの香り(アロマ)についての意外な共通点をお話ししたいと思います。
今でこそお正月の定番として食べられている七草粥ですが、その由来は江戸時代にまでさかのぼります。
その昔、「七種菜羹(ななしゅさいのかん)」という7種類の若菜を入れた汁ものを食べ、無病息災や立身出世を願う唐の時代の風習が日本に伝来します。この風習が、年初に若菜を摘んで自然界の生命力をいただく「若草摘み」という日本古来の風習と結びつき七草粥が生まれ、平安時代の宮中行事として七草粥を食べるようになります。そして、江戸時代に、「人日の節句」(七草の節句)として、幕府の定める五節句のひとつに定められ定着して現代に至ります。
このように、元々は行事的な意味合いが強い七草粥ですが、七草に含まれるビタミン類が体調を整え、また、消化促進や食欲増進の作用もあることから、おせち料理で疲れた胃を休めるといった実利的な効果も確認されているそうです。
さて、ここでコーヒーと七草粥の意外な共通点について。コーヒーに含まれるカフェインには、利尿作用を促し老廃物を排出する働きや、胃液の分泌を助け消化促進の効果があると言われていますが、実は、コーヒーの香り(アロマ)にも興味深い効用があります。コーヒーの香りには、抗酸化作用のある300種類ほど含まれていて、老化防止や生理機能の低下防止に効果があるそうです。
但し、その香りの効用が続くのは、コーヒーをいれてからたったの5分間のみ。5分後には、この香りの作用はなくなってしまいます。私たちが普段、ドリップしたてのコーヒーの香りを心地よく感じるのは、身体の声なのかもしれません。