マスターのつぶやき (よもやま話)

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『観世能楽堂(かんぜ のうがくどう)』

みなさん、こんにちは!今日の東京は清々しい秋日和よりです。お越しいただくお客様の会話も、これから紅葉が綺麗な場所はどこだ?とか、野鳥の写真を撮るのにどこが最適か?などなど、秋ならではの話題がいきかっています。
 
 
さて、私は昨日、人生で初めての能楽堂で、これまた人生で初めて「能」の舞台を観る機会に恵まれました。ところで、みなさんご存知でしたか?東京には10箇所(!?)も能楽堂があることを。そして、ここ銀座にも平成29年の4月に能楽専門の講演場である『観世能楽堂』ができたのです。この観世能楽堂、以前は渋谷区の松濤にあり、建物の老朽化のため2015年に閉場されていましたが、なんと、銀座シックスの地下3階に開場されました。能楽堂というと、そこまでの道のりに木々が生え、重々しい雰囲気の先に舞台があるイメージでしたが、銀座シックスの能楽堂は真逆で、建物に入りエレベーター(もしくは、エスカレーター)で会場まで降りていきます。
 
 
銀座という都会のど真ん中、しかも、新しく建てられた建物の地下にあるのということで、正直、「重々しい」雰囲気とは異なるイメージでしたが、会場に入ると、まず目に入るのは、重厚な木造の舞台。そして、正面の鏡板には老松が描かれていて、正面左の橋掛かりには、一の松、二の末、三の松が植えられ、これらの老松が能舞台の象徴に見えました。本来は野外にあったものを室内に入れ、客席も見やすさを意識して造られていたので、少し軽い感じになるのかな?と勝手に想像していましたが、実際に観るとそんな想像を吹き飛ばすほどの圧巻でした。
 
 
 
観世能楽堂
 
 
 
運良く真正面の、舞台に近い席に座ることできたこともあり、舞台の隅から隅までじっくりと観ることができました。何故、奥の隅に小さい小窓があるのか?何故、松が描かれ、植えられているのか?何故、舞台と観客席の間に入ってはいけない場所があるのか?などなど、まるで初めて見る子供のようでした。肝心の舞台の内容は、「源氏物語に出てくる鬼退治の話」だったようですが、いまいち分からなかったです…(笑)昔の人達にとってこれが娯楽の一つだったとすると、あまりにも自分の感性の無さに打ちのめされた気持ちになります。せっかくの機会なのですから、もう少し勉強してのぞめばよかったと反省しています。
 
 
ただ、内容を理解するのは難しかったですが、般若の面と音、そして、動きにとても魅了されました。一生に一度行くか行かないかくらいにしか思っていなかった能の舞台、能楽堂ですが、今度は、秀吉が造ったという日本最古の能楽堂、西本願寺にある北能舞台に行ってみたいと心動かされた1日でした
 

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